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きまぐれ 鉄道日和

お越しいただきありがとうございます。ゆるい鉄道ファン,チョイ鉄向けブログです。ゆるさを追求しておりますwまったりとお楽しみください

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あゝ、松山は今日も曇りだった('A`)

解散3年後生まれの遅れてきたビートルズファンである私だが、メンバー各々のソロ作となるとなかなか手が伸びずにいた。むしろ解散後に才能を開花させ、しかもさっくり亡くなったジョン・レノンはよく聴いていたが、他のメンバーの作品についてはいまだに未聴のものも多い。
ここで『McCartney II』である。ポール・マッカートニーの1980年の作品なのだが、代表曲の「Coming Up」は各種ベスト盤に入っており、知っていた。まあぶっちゃけこの曲が大して好かんこともあって後回しにしており、聴くことがないまま今日に至っていた。再発が出て中古市場がこなれてきたので、今回、ようやく手を出してみた。
うーん、「Waterfalls」とかいい曲もあるんだけど、音が古臭いなあっつうのが率直な感想だ。80年代初頭といえばテクノなわけだが、これって下手に取り入れると安っぽくなるリスキーなものよね。『McCartney II』でも、うっわー('A`) っていう音がちらほら聞こえてくる。こういうチープさ、好きな人にはたまらなかったりするんだろうけど、俺自身はリアルタイムで嫌いだったもんなあ…。
あと「Frozen Jap」ね。大麻取締法でとっ捕まり、日本から強制送還された直後の発表というタイミングでもあったわけで、悪意はなかったというなら、今日に至るまで改題しないのはなんでなの? 大した曲でもないし別に(゚⊿゚)イラネって感じかな。
というわけで、ちょっと残念な印象の『McCartney II』だったが、これを買った中古レコード屋の階下には新品売り場があり、新作『Egypt Station』が並んでいたのだった。ネットでさわりを聴いてみると、これがなかなか良さそう。御年76歳にして相変わらずノリノリ、やるな爺さん。これは改めてしっかり聴いてみたいと思った。

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ここ20年以上、墓参りのために毎年訪問する松山だが、好天に恵まれることは少ない。私の感覚だと1年のうち300日以上は雲に覆われてるんじゃないかこの街と思えるが、もちろんそんなことはない。今回も予報で晴れることを確認してから来ている。私が来ると雲が出るのである。
なお、泊りがけの一人旅に出ると驚異的な確率で雨に降られる超絶雨男の私であるが、すでに前日、予報外の強雨に見舞われており、本領を発揮したところだ('A`)

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予報が外れ、なぜかどんより曇った朝。5系統の電車が道後に入っていくと、いつもの観光の街ではなく、地元民による異様な賑わいを見せていた。お祭りだ!松山の秋まつりでは、神輿をぶつけ合う喧嘩神輿、通称「鉢合わせ」が有名なんだそうで、偶然それに出くわしたのだ。

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道後温泉の駅からまっすぐ進み、現れた長い石段を登っていくと伊佐爾波神社に着く。また近隣には湯神社もあり、この日は祭りのため裏道を遠回りしてきた。両神社の祭礼なわけだが、境内そのものはいたって静かだった。石段を登り切った辺りは伊予鉄道の引き上げ線を俯瞰できるポイントであり、いつもなら駅前の展示線に停車している坊っちゃん列車も奥に引っ込んでいるのが分かる。
とはいえ祭りの様子はといえば、人混みが見えるだけで、何をやっているのかよく見えない('A`) まあだいたい墓参りに来ている身でもあるので、神社への参拝を済ませると市営墓地へと移動した。
墓地の水汲み場には猫が一匹くつろいでおり、にゃあといって私を呼び止めた。よく人に慣れている。猫は霊能力のある動物であり、やばい場所には近寄らないという。してみると、この墓地もやばい場所じゃないってことなんだろう。

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駅前に戻ってきた。祭りは続いていた。賑わいはいいのだが、一方で喧騒と人混みが大の苦手である('A`) 鉢合わせは荒っぽいものだそうで、威勢の良い掛け声が飛び交っているのだが、何がどうなってるのか、結局最後までよく見えなかった。まいっかということで市駅行き3系統の電車に乗り込んだ。

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市駅で横河原線に乗り換え、いよ立花駅で下車。近くに私が檀家を務めている寺と、もう一つの墓がある。樒を供え、墓石を磨き、丁寧に参るのだった。
寺を出ると、今回は初めて立花駅に戻らない道を歩いた。石手川公園駅も遠くはなかった。全国的にも珍しい鉄橋上にある駅である。もっとも、橋のかかる石手川はそれほど大きな川ではなく、脇に設置された人道橋を人や自転車が気軽に渡っていくのだった。ここも晴れればいい景色になるはずだ。

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JR松山駅に移動し、高松行き普通列車が出るまでの時間でうどんを食った。毎年食うけどうまいんだこれが♪ 思わず朝っぱらからビールを注文。これを平らげるとそれとは別に酒とつまみを買い、列車に乗り込んだ。なんだかどっかの旅番組じみてきたw
松山駅を出発した普通列車は2両編成。もっとも後ろ1両は回送扱いでつながっているだけなので実質は単行だ。かつて、「もう一つの松山行きフェリー」が発着した堀江の辺りを過ぎると日が差して、瀬戸内らしい天気となってきた。やれやれ例年通りだ。酒の缶を開け、小さく一口飲み込んだ。(イノテツ)
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| 鉄ヲタ紀行 | 07:17 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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秋の乗り放題パス2018〜荒れる瀬戸内トラブル続き

これまで、あらゆるダイエットに挑戦してことごとく失敗してきた。それでも懲りずに新たに取り入れたのが大山式である。去年、足を怪我してから異常にむくむようになり、一層体重が増えたのだ。余計な水分が滞ってるなと思い、始めたのだ。大山式とは何かというと、足の指の間にぷよぷよの器具を挟むだけである。これによって姿勢が正され、筋肉が適切に刺激されることによって足のむくみも取れ、痩せていくというわけだ。
これについては以前から知っていたが、器具を付けると痛いらしいというので踏み切れずにいた。ところが最近リニューアルされ、痛くなくなったっていうのを大塚のピカソ(←ドンキの小型業態ね)で見て、試してみることにしたのだ。
おお、確かに少し違和感はあるものの痛くはない。むしろ気持ちいいくらいだ。これで痩せるんならちょれえな、ってことは痩せないだろうなと今は思っている('A`) ただ、明らかに足のむくみが緩和した。大山式の効果なのだとしたら劇的だよこれ。まあ期待しないでしばらく続けてみようと思っている。

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先週の3連休で、毎年恒例の四国旅行に行ってきた。主目的は墓参りである。

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鬱と貧しさで忘れかけていたが、鉄道の日の時節なのだった。で、調べてみると、やっぱり「秋の乗り放題パス」が発売中だ。
秋の乗り放題パスが何かというと、青春18きっぷの縮小版である。有効期間は3日。ただし指定した連続3日に限られてしまうのが青春18きっぷとの最大の違いだ。そうすると、この3連休を利用するしかないのが社会人の辛さである。
で、仕方なく岡山までは新幹線に乗るのである('A`) 酒とつまみは持参した。貧乏というのもあるが、ビールのロング缶も冷奴(薬味付き)も、ワゴンサービスのお姉ちゃんに懇願したところで絶対出てこない。
さて、列車が岡山に近づくと、ダイヤが乱れてるとかの不気味な放送が流れた。そして最終的に瀬戸大橋線(本四備讃線)の運休がアナウンスされた。接近していた台風25号を舐めていた。瀬戸内海は凪いでいるイメージだったがそうでもないらしい。瀬戸大橋線から予讃線経由で松山へ行く当初の予定を諦め、山陽本線で西進することにした。

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西進するうちに台風が過ぎ、広島から船で四国に渡れる可能性に賭けたのだ。なお、この時点で松山行きフェリーは欠航中であり、再開の情報は入っていなかった。
乗った三原行きは末期色の115系。おお、転換クロスシートになっているとはいえ、今や国鉄型の115系に乗れるのは貴重な機会だからむしろこれで良かったんじゃね? とか密かに胸躍らせつつ、しばらくぶりの普通列車の旅を楽しんでいた。
なお、末期色の115系というのはこれである。国鉄解体から早30年。口の悪い鉄ヲタは、昔からこの手のネーミングが実にうまい。
そういえば、この金光駅は、新興宗教が駅名になった例としては天理駅に次ぐ存在だろう。現在でも金光教関係の列車やイベントで賑わうが、一方で写真の背後にある4・5番ホームはまさに解体工事中だった。かつて、金光教専用ホームだったものらしい。跡地は駅前広場拡張に使われるという。

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終点の1つ手前、糸崎駅で下車。広島行きの接続列車373Mは車庫のあるこの駅が始発になるからだ。接続時間は14分のはずが随分糞長い14分だなと思ったら運休のアナウンス('A`) 後続の列車でとりあえず三原まで行った。車両トラブルとかで、三原から先へは行けないらしい。写真の通り、迂回路である呉線も西日本豪雨の被害で未だ運休中だ。

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ここは三原だ。まるっきり秋の乗り放題パスが役に立たないが、再び新幹線に乗ることに決定。なんでこんなに焦ってるのかというと、スマホに松山行きの最終便だけは運航されるという情報が入ったからだ。いやはや、文明の利器ですなあ。
秋の乗り放題パスも青春18きっぷ同様、普通列車に運行障害があっても文句を垂れてはならないという規定がある('A`) だからこういう場合も諦めるしかない。それでも詫びの代わりなのか、駅員はわざわざ私のためだけに階段を駆け上がり、列車の扉の前まで案内してくれた。
しかも停車中の列車が500系でやんの♪ 何を隠そう500系に乗るのは初めて。予定外の出費だったが、これならまあ仕方ねえかと思うのだった。500系はJR西日本が独自開発した車両であり、新幹線史上最もかっこいいといって差し支えあるまい。ただ、かっこよすぎて車内が狭いのと、JR東海の不興をかったせいもあるのか東海道新幹線で活躍した時期は短く、現在は山陽新幹線に押し込められている不遇な存在である。そのレア度も手伝い、いまだに人気が高い。

新幹線もダイヤが乱れており、列車は遅れて広島駅に着いた。それでも当初乗るつもりだった373Mより早かった。新幹線おそるべし。
広島駅から広電に乗り換える。港へ行くには1系統が最短だ。ここで古豪・3000形の登場。しかも広告の入ってない3002編成となるとかなりラッキーなんでねえか。いや、そもそも不運でさえなければ素直に瀬戸大橋を渡れていたわけだが、その辺のことはもはやどうでもよくなっていた。
とはいえいかんせん路面電車であり思いの外遅く、港に着いたのは船の出る15分前。むしろ新幹線に乗っといてよかったってことなのかもしれない。際どい時間だったせいなのか、3連接の大型車で広島港電停まで乗り通したのは私一人だった。

で、最終便の船というのが、いつも乗るフェリーではなくスーパージェット便なのだった。倍早い代わりに倍高い。船にはゆったり乗りたいのでこの航路でももっぱらフェリーだったのだが、もはや選択肢がないのでこれに乗船。通常7100円の運賃が特別に6850円に割引中だった。この割引は来年3月までだそうなので、よかったらどうぞ。

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海が荒れていたこともあり、松山観光港には10分ほど遅れて着いた。通常の乗客はここから伊予鉄道のバスに乗り換えて松山市街に入るのだが、私は鉄ヲタだし、バスの行き先である松山市駅ではなく手前の大手町駅に行きたいので、高浜線の高浜駅まで歩いた。徒歩の時間を含めた上で、松山市行きの最終と接続しているのだった。
予定と経路を変えたことで1万円ばかり余計な出費になってしまったが、例年通り、深夜の松山に着けた。ゆっくり温泉に浸かり、営業時間が終わるまで粘ると、同じ建物にあるネカフェに移動して一休みするのだった。(イノテツ)



こちらがまとめ動画である。今回、写真がしけてるなと思ったら、メインの絵はこちらにあるのだった |∀・) なんか、次々に見舞われるトラブルに対して感じた焦りとか緊迫感が今ひとつ伝わってこないのだが、乗り物動画としてはそれなりに楽しめるのではないかと思っている。(イノテツ)

| 鉄ヲタ紀行 | 04:44 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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広電から松山行きフェリーへ

「総意が間違っていることは往々にしてある」
これは前回(っつっても3週間も前だけどさ)書いたことだが、それがまた隣国・韓国で繰り返されてしまったようだ。
朴槿恵大統領の反日っぷりは酷くて嫌いだったし、一方国内でもセウォル号事件での対応のまずさ、周囲との連絡の薄さなど責めは確かにあった。だが、大統領罷免の直接的きっかけは、友人の政治介入疑惑にあったらしい。これで世論が沸騰し、電柱が高いのもポストが赤いのもクネのせいということになってしまった。
朝鮮人の激しやすい民族性は、しばしば理性より感情を優先することで、その判断を間違えた方へ導いてしまう。政治や司法にはそれを修正する役割が求められるが、韓国ではそれも機能しない。すでに政治では、極左の文在寅(ムンジェイン)氏が次期大統領に確実視されている。左傾化を志向する国民の意思なのでそれは仕方ないが、冷静に法律の権威を守るべき憲法裁判所の8人の裁判官までが、全員一致で罷免を認めてしまった。ポピュリズムに法の支配が屈したのだ。私はこれを、共同体としての国家の崩壊と見た。
民衆の気まぐれによって法律も条約も覆されてしまうのでは、一切の秩序も信用もありえない。国際的にそう受け止められていることに、韓国民のどれほどが気付いているだろうか。

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広島駅から広電に乗り、宇品へ。日本で最も路面電車路線網が充実している広島なので経路はいくつか選べるが、この比治山下経由の5号線が最も近道になる。近道な代わりに、車窓も車両そのものも、どことなく地味だったりはする。

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さてこの宇品の電停、実際には「広島港(宇品)」と案内される。それにしても、頭端式の、路面電車にしては壮大なターミナルだ。都電でいうと、これが早稲田や三ノ輪橋に相当するわけだから、正直羨ましくなる。
背後の広島港は拡大を重ね、広電もそれに合わせて線路を伸ばしてきた。宇品電停はその度に移動し、広島港の連絡口という性格を強めていった。電停名が広島港に改名されたのは2001(平成13)年のことだ。
この電停の最大の特徴は、広島港フェリーターミナルとバリアフリーで直結していること。写真右の明るくなっているところが入り口で、死ぬほど便利だ。

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松山行きの船に乗る。乗船時間が比較的短いこともあってか窓口で切符を買うだけで、乗船名簿とかの記入は不要、そもそも予約も不要なのが楽だ。この航路にはジェットフォイルとフェリーが就航しているのだが、安くゆっくり行きたい私は当然フェリーを選択。19時45分の便が最終のようだ。

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村下孝蔵に、そのものズバリ「松山行きフェリー」という曲がある。あの曲はもっと黄昏たライトな雰囲気だったが、私が見た乗り場はターミナルの最も端の仄暗いところにあり、陽もとっぷり暮れた今回、むしろ「瀬戸内の 泡になります 憎いわあなた」的なドロドロの演歌を連想させた。なお、このフレーズは私が今考えたやつなので悪しからず |∀・)

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うっわー、繁忙期のはずなのに明らかに儲かってねえだろというパラパラの乗船率。客としては空いてる方が快適だが、石崎汽船が心配になり、酒を2本ほど買って飲み、援助したつもりになった |∀・)
2時間40分の船旅というと、夜行フェリーに慣れてきた私にとってはちょっと物足りない感じだったが、定刻の22時25分に松山観光港に着いた。ここから松山市駅まで行く伊予鉄道のバスが連絡していたが、私は鉄ヲタで電車に乗りたいのでこれをスルーし、海岸の道を高浜線の高浜駅へ向けて歩いた。これが間違いだった(つづく・イノテツ)

| 鉄ヲタ紀行 | 03:43 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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最後の鉄道連絡船・宮島航路へ(2)

金正男氏が暗殺された。遺体の検視により、それが確定した。政治的野心を持っていない人物に対してあまりにひどいことで、首謀者として確実視されている実弟の金正恩・朝鮮労働党委員長の冷酷非道を糾弾せずにはいられない。「金王家」の嫡男として生まれた運命の悲劇を、外人の立場ながら深く悼む。
それなりの家であれば、嫡男っつうものはそれだけで余計な重荷を負うのだ。私んちは「金王家」なんぞよりはずっとしょぼい家かもしれないが、それでも嫡男である立場でありながら一族の総意に反し、結果として縁を切るという行為には勇気が必要だった。だから私は、金正男氏にシンパシーを感じていたのである。
総意が間違っていることは往々にしてある。
日本全体でも、民主党政権を選ぶという大きな間違いがあった。「民主党はいかん」と私がいくら訴えても、親も友人も、誰も耳を貸してくれなかった。だが一方で、昨今、安倍政権の支持率が上がるにつれ「多数派が正しい」みたいな雰囲気が醸成されつつあるのも私は怖い。正しいことは何なのか、誰かに頼るのではなく、各々が、自分の頭で考えてほしいのだ。

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【前回のあらすじ】
可部線から山陽本線乗り換え、宮島口駅から連絡船に乗り込んだ。

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宮島駅である。駅とはいうが列車は一切来ない。来たこともない。かつて鉄道が来ていたバス停が引き続き駅と名乗っていたり、いつか鉄道が来る(かもしれない)といって駅を名乗っているのとも違う。JRと広電、2社の便が頻発しながら、実質はフェリーターミナルなのである。
「宮島へは船で行くのですか、知らなかった」。タラ坊さんの言葉にはっとした。瀬戸大橋も関門トンネルもあるこのご時世、より土木的には簡単そう、かつ旺盛な往来がある宮島へは、そういえば船便しかないのだ。そこを鉄道会社の経営とし、路線の一部としている。余計なインフラを整備しては地元の生活を破壊するお上ですら「宮島大橋」をかけることはない。なぜなのか。
聖地だからである。
時折クイズ番組なんかで出題される。「宮島にないものは何か」。それは墓である。島民の墓は全て対岸の本土にあるそうだ。聖地だからという理由だけでどんな不合理も許されるのが日本の伝統であり、私もまたそれを支持する。

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などといかめしいことを言ってると鹿に笑われる。宮島では神の使いとして神聖視され、島内各所を普通に徘徊している。どうだろう、「そんなに肩をいからすなよ、俺らにはそもそも肩がないぜ」と私には聞こえたのだ。

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(中略)どれ、なかなか来る機会もないのだから、厳島神社にお参りしていこう。うわ、拝観料とるのか、神社にしては珍しいな(300円)。世界遺産だから仕方ないのか。
とはいえ、「国寶厳島神社」とともに掲げられれている「世界文化遺産」の掲示がしゃらくせえわ。ユネスコごときの権威がそんなに有り難いのか、己の権威がいかにして築かれたのか忘れてんぢゃねえのかボケとさんざ腹のなかで悪態をつきつつも、話がめんどくさくなるのもイヤなので、おとなしく300円払って入場した('A`)

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(中略)私は、神社とか神道を外人に理解してくれとは思わない(してくれれば嬉しいけどさ)。神道は世界宗教ではなく、先進国の国民が信奉するにはありえない(と思われている)原始的なアニミズムだからだ。多分、島に鹿が徘徊してる意味も、なかなか外人には伝わるまい。でも私は教義だの戒律だのめんどくさいことよりも、そういう原始的なところにこそ宗教のキモがあるんじゃないかと思っている。僧侶の孫として大正大学に入り、仏教学士を取る過程において、徐々にそういうところに気づいていったことは皮肉だった。

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日が暮れてきた。聖地にいると立ち去るタイミングが掴みづらい。なにせ居心地がいいのだ。だがせせこましい人生で余裕がなく、今日のうちに対岸の四国・松山に渡らなければならない。面白いのだが、広島は母の、松山は父のゆかりの地で、でも出会ったのは東京なんだね。東京なんぞよりずっと近いところにいたのに出会うことはなかったってことだ。これが人の縁ってやつなんだね。あいにく私は、そういうものには恵まれそうにないけどさ('A`)

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(中略)名残惜しいが再び船に乗り、宮島口駅に戻った。うーん、ここもいかにもの昭和中期式の駅舎だわな。私は伊勢神宮のことを思い出していた。天皇陛下もご利用になる近鉄の宇治山田駅は実際立派な駅だが、それに比べて、より有利な立地のはずのJR伊勢市駅はまさにこんな感じの駅舎だった。それも近年、それっぽくリニューアルされたよね。
ここは大事なのだが、伊勢神宮は世界遺産ではない。ていうか、今後も登録されんなやと個人的には思っている。私は「世界遺産」というブランドをこの上なく胡散臭く感じてるクチだが、日本という国が思いの外注目される存在となり、この地を観光に選ぶ外人が増えたのなら、銭金は置いといて、なぜここが聖地なのか、どっかしらで説明してあげてほしいと、この駅舎を見ながら感じていた。(イノテツ)

| 鉄ヲタ紀行 | 17:16 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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JR可部線復活区間で試運転開始(3)

「いやはや早いですね、もう1月が終わってしまいました」。そんな時候の挨拶で始まったラジオ番組。それに対してコメンテーターが、「私なんか昨年の続きで13月が終わった気分ですよ」とか、俺は忙しいんだぜ感を醸しておったのであるが、そう言われてみれば、私も全く同じ感覚だったりする('A`)
何せ、昨年の年末進行が完全に破綻し、進行中だった仕事のほとんどが年をまたいでしまった。先日、ようやく鉄道もののムックを1冊入稿できたが、危惧した通り過労で数日寝込むなどしたので、まだまだ区切りがつかず、13月どころか14月に突入だ。
私の場合、過労に陥ると酒が飲めなくなるのがサインだ。5日ほど全く酒を飲まなかった。普通の人だと5日くらい全く当たり前のことだと思うが、アル中の私の中では事件である。こんなときのために漬け込んである特製薬用酒すら喉を通らず、意味ないじゃんかと嘆きの病床だった。だがここのところ、ようやくこれが飲めるところまで回復してきた。生姜、ニンニク、唐辛子などを漬け込んであるのでとにかく温まる。虚弱な体をだましだまし、もう一踏ん張りせねばなるまい。

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可部線ネタは前回で終わりにするつもりだったのだが、可部〜三段峡間廃止直前の頃の写真が出てきたので、懐古ネタとしてうpしてみることにした。

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三段峡駅に停車中のキハ40 2047である。この車は現在は首都圏色(タラコ)に塗り替えられて岩徳線あたりを走っているらしい。記録によると平成14(2002)年12月31日の撮影だ。廃止の約1年前ということになる。

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広島市内だけの短い路線となった現在の可部線からは想像もつかないが、廃止区間、中でも末端部は全くの山間のローカル線であり、1日わずか5本の運行。私が乗車したときも、賑わう車内の大半は明らかに鉄ヲタであり、公共交通機関としての役目はすでに終えているとの印象が濃かった。
三段峡はこのように立派な駅舎を構えていたが、すでに解体されており現存しない。また、最後まで委託駅であったので窓口で常備軟券を買うことができた。確かに出札の様子を覚えているが、なぜか手元にそれが残っていない。金がなくて買わなかったのだろう('A`) 蒐集鉄の私にしては全く不覚だった。

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当時の可部駅である。電化区間のみで折り返す列車用の頭端ホームが1・2番線で、三段峡方面へ行く列車が発着したのが3番線だった。頭端ホームを擁する駅というのは、いかに小規模でも旅情をそそるものである。

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で、これが現在の様子。頭端ホームの1・2番線は使用が停止されており、近く撤去されるらしい。当時の3番線が1番線になり、側線のあったところにホームが新設され、それが2番線になっている。駅の機能が南にずれ、対面ホーム2面2線の構造に変わったわけだ。つまり、全くの途中駅になったということである。

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3月の改正時刻はまだわからないが、状況証拠からすると、現在の可部行きは全便あき亀山まで行くことになるだろう。可部線から可部行きがなくなるとすれば、おそらく初めてのことだと思う。代わりにあき亀山駅が頭端式の地平駅となったが、現場で見ると、なんというか、旅情みたいなものはまだ感じられなかった。そういうものを纏うには、ある程度の年季みたいなものが必要なのかもしれない。復活区間にできた新駅が景色に馴染んでいくのを見るのも楽しみだといえるだろう。(イノテツ)

| 鉄ヲタ紀行 | 06:09 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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