『昭和の車掌さん乗務録』
で、優柔不断の母は、ここで入院先を近所の筑波大病院に変えたらしい('A`) 父が亡くなり、茨城にこもりきりの母を、入院という形でも東京に連れ出せれば気分転換になるのではと期待していたのだが、やっぱり病人は病人、無理はさせるなという天の声だったのかもしれない。
GWで実家に帰った際に、下見に行ってきた。田舎でいう近所なので、車をとばして40分かかった。入退院時は車で送迎できても、通院は一人でしてもらうしかないので、最寄りになるつくば駅も案内した。もっとも、実家の最寄りとなるみらい平駅へのバス便は関東鉄道バスが1日3便、加えて市営バスが1日2便という惨状、実際どうしたらいいか困ったものだったりする。
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なんだか宣伝が多くて申し訳ないのだが、私が制作を手伝った鉄道書がもう1冊、宝島社から出るので紹介させてください。
昭和の車掌さん乗務録
元国鉄車掌の著者が、その経験から裏話などを綴った本で、基本は読み物になる。この本で、私は図版作成のみを担当している。ちょっと珍しい仕事だった。私のクレジットは「イラスト」として載せられている。イラスト? 違う気もするがまあいいや。
実際、私は自称イラストレーターでもあるのだ。ただし、そっちの仕事はほとんどない。激しく遅筆で商売にならないので営業もしていない。ダメじゃねえか('A`) そもそも、プロは仕事が早いものだ。特にイラストで遅筆というのは、筆運びに勢いとリズムがない証拠だと私は思う。まだまだ修行が足りんのだ。…四十路にしていまだに開花しない才能…それを世間では平たく「才能がない」と表現するのだろう('A`)

車掌さんの話なので、無関係に車掌さんの写真を挟んでみるのだが…。考えてみると、「車掌」というだけで、昭和のイメージがわいてきてしまう。昨今は、幹線や地下鉄でもワンマン化されたりしている。昔は、バスにも車掌が乗っていたらしいわな。ナウなヤングの私だが、一度だけ車掌がいるバスに乗ったことがある。時代が時代なので、彼女は観光ガイドを兼ねていたのだが、首に例のがま口を下げており、間違いなく車掌だった。

車掌が乗っている列車やバスには、やっぱり安心感がある。ワンマン化が進むのは経営が厳しくなっているからで、人が公共交通機関を利用しなくなっているからだろう。良くない。
この本には、古き良き昭和の空気が横溢していて面白い。国鉄といえば労組がうざいわけだが、この著者は、その実態を比較的冷めた目で見ており、若い人が読んでも鼻につくことはないと思う。そして、今の世の中は、合理化の名のもとに失ってはならないものを失って、随分つまらなくなったんだなあという読後感がある。私は叙情派の鉄ヲタで、細かい知識にはあんまり興味がないので、こうした人間模様を伝える本の方が好きだったりする。
本日発売です。よかったら読んでみてくださいね。(イノテツ)
| 昭和の臭いを求めて | 04:43 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑