きまぐれ 鉄道日和

お越しいただきありがとうございます。ゆるい鉄道ファン,チョイ鉄向けブログです。ゆるさを追求しておりますwまったりとお楽しみください

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

3.11の切符① ひたちなか海浜鉄道湊線

せっかくの土曜なのに寝込んでいた_ノ乙(、ン、)_
だが、寝てばかりもいられない理由があった。翌日が3月11日だったからだ。
天皇陛下は、退院間もない病身で追悼式に出席されるという。私も何かをしなければ。国民として、震災を経験し、その瞬間を撮影した者として。
とはいえ、私ごとき貧乏人にできることは、被災地に足を運び、一日を過ごすことくらい。最早、青春18きっぷすら買えないところまで落ちた。タラ坊さんの記事にあるように、千葉方面がお得なのだが、竜ヶ崎とひたちなかで古キハが動くらしいし、偕楽園では梅が咲いたとか…じゃあ651系を撮らなきゃな。というわけで茨城に決定。鉄ヲタとして |∀・)

時系列的に最後に訪問したひたちなかを最初にするのは、思い入れはもちろんだが、地震発生時刻の14時46分をここで迎えたからだ。1年前のこの瞬間、私は都電の荒川車庫前にいて件の動画を撮ったわけだが、今年は湊線の沿線にいて、何事もなかったという動画を撮りたかったのだ。

DSC_8343.jpg

中根で下車。震災で、131列車(キハ205)が動けなくなったところだ。オオイヌノフグリが咲いていた。ひでえ名前だが、綺麗な花だ。遅れながらも、春が近づいている。そんな田んぼのあぜ道で腹這いになって撮影。「曙光の大地」をぼかして撮るのには勇気が必要だったが、早春ぽくなって良かった。これが勝田から返して131列車となる。

DSC_8358.jpg

鉃道写真では通常、後追い撮影はワンランク下と判断される。だが、後追いであることに意味がある場合もあると思う。これは、131列車が無事に中根駅を後にした図だ。定刻。これを見届けたところで、追悼式の天皇陛下以下、多くの人たちからは少し遅れて黙祷を捧げた。

DSC_8364.jpg

もう一方の被災列車は132列車。こちらは当時、殿山駅で足止めを食っていた上り列車だ。これも無事中根駅を発車していった。担当車両はアニマル。上下列車とも、あの日と違う車両だったわけだ。何事もないように祈る気持ちが、こういう形で現れていたのかもしれない。
この日はツアーの受け入れがあり、団体専用車両が増結されることになっていた。その車両がキハ2004と2005だというので来てみたという動機もあったりする |∀・) 寒いわ眠いわ痛いわで倒れそうだったが(病人なのです)、頑張ってその瞬間を待った。

DSC_8367.jpg

キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!! キハ2004が先頭だ。ええがなええがな。先ほどと構図が似ているが、腹這いで撮ったか、倒れて撮ったかの違いがある_ノ乙(、ン、)_ でもまあ、病人にしてはよくできた。よく撮れたので、帰宅後、壁紙をこれに変更♪ ちなみに、左下の影が気になるが、自分の頭である('A`) こればかりはいかんともし難いわな。

DSC_8395.jpg

「忘れられた被災地」という言い方を、以前からしてきた。那珂湊の市街では、民家でもこのような半旗が掲げられていた。被災地と、それ以外との温度差がひどい。「絆」という言葉も白々しく通り過ぎていく。他人の傷の痛みを体感することはできなくても、分かち合いたいと思う気持ちだけは持っていたい。

DSC_8408.jpg

しんどくて、すぐに横になりたかったが、せっかくここまで来たので、阿字ケ浦で湯治することにした。キハの窓にしれっと貼られているおさむシール。あまり主張しない辺りに好感が持てる。黒猫だと、印刷物にする際もスミ一色ですむので安上がりでええなあとか余計なことを考えた。

DSC_8414.jpg

阿字ケ浦駅は、震災の三ヶ月前にホームの改修工事を終えていた。今にして思えば、絶妙なタイミングでの改修だった。事実上の有効長を3両分に限り、その他を柵で仕切った。で、仕切った部分が震災でこうなった。使わない部分なので、1年経っても放置されたままだ。「5」の表示が見えるだろうか。かつて5両目の停止位置だったところだ。
震災の傷跡は、あの日を思い出すからと次々取り除かれていく。その心情は理解できる。だが、復旧し、機能を回復した駅のホームであれば、震災の記憶を伝えるオブジェとして残してもいいように思う。今はまだ、そんな話をする段階ではないかもしれないが。

露天風呂で湯治に励んでいると、風が強くなり、雨が降ってきた。海もえらく荒れている。こんな予報じゃなかった('A`) 後で水戸に寄ると、ここでは吹雪だったらしい。落雷で水郡線が止まっていた。行かないでよかった。「去年のことを忘れんなよ」というお告げだったのか。全くの平穏ではなかったものの、1年後の3.11はこうして過ぎていった。(イノテツ)


スポンサーサイト

| 東日本大震災関連 | 05:39 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

被災者に黙祷を捧げたい気持ちはありますが、あまり声高に絆だとか正義だとかがんばろうだとか、ちょっとうんざりですよね。これも日本人の悪い癖でいちどきに盛り上がってあっという間に忘れてしまう。なんだかなー。
おまえもなーといわれるとあれですが... 過ぎたるは及ばざるがごとし! 気を付けようと思います。

| アホキ | 2012/03/13 15:40 | URL |

ああ、春ですね。
オオイヌノフグリは漢字で書くと大犬の陰嚢。
その字のごとく、実が雄犬のそれと似ていることから付けられた名前だそうですが、犬のそれを確かめたことがないので、そうなのかどうかはわかりません。
ヨーロッパ原産の帰化植物で、瑠璃唐草とか星の瞳といった美しい別名も持っています。
時間の経過とともに、当事者と非当事者間に温度差が生じてしまいますね。
「絆」とか「つながろうニッポン」などと言いながら、その一方で、多くの自治体で起こっているガレキ受け入れ拒否などを見ると、なんだか悲しくなってしまいます。
もっとも、そこには、政府への根強い不信感というものが背景としてあるのだろうとは思うのですが。

| タラ坊 | 2012/03/13 16:24 | URL |

アホキさん

たとえ行動が伴わないとしても、気持ちこそが大切なんだと思います。想いのこもっていない言葉を連呼しても虚しいだけです。それが偽善やバラエティ化してたりすると、嫌悪感すら覚えますよね。私はもともと喋るのが苦手な人間だし、行動するにしても、こっそりとやるんです。で、事後報告w 鬱のせいかも知れませんが、そういう姿をあまり見られたくないんですね。


タラ坊さん

瑠璃唐草、いい名前ではないですか。瑠璃とはラピスラズリのこと。実はちょっと違う色ですが、でも青紫の花がいちばん好きです。この花も、もっと大きく撮りたいのですが、なにしろ実物が小さすぎますからね。これを巨大化したような花がネモフィラ。阿字ケ浦の先のひたち海浜公園の名物です。その時期には混むので、実際に行ったことはありませんが('A`)

返す返すも原発事故さえ起きなければと思わされる瓦礫問題。人の心の汚さが露になって目を覆いたいほどです。ぶっちゃけ、夢の島とかの地下に埋まっているゴミの方がよっぽど有害だと思いますが、それはスルーだったりするんですよねあの人たち。

| イノテツ | 2012/03/13 20:51 | URL |

無理をされずに

無事、1周年を終えました。
ありがとうございました。
(吉田)

| ひたちなか海浜鉄道 | 2012/03/14 13:05 | URL | ≫ EDIT

ありがとうございます

吉田社長

湯治のせいもあってか、具合も大分良くなってきました。最初はキテレツな印象だったあの温泉も、何度か通ううちに馴染んできました。
キハ3710が古キハと混結できることは知らないであのデザインをしましたが、「他の車両との調和」は考慮に入れていたので、実際に見てみるとなかなかの「編成美」でした♪
これからも、力強い歩みを続けて下さるよう願っております。

| イノテツ | 2012/03/14 13:55 | URL |

はじめまして。
したごころの見え隠れする慈善イベントなどよりも、イノテツさんのような気持ちだけの追悼の方が、全然良いと思います。
ボクも“絆”という言葉には大いに疑問を感じています。
あの日あの時あの時刻を意識する。
その気持ちこそが大切。
重い身体を押して動かれたイノテツさんの気持ちに、感服しました。

| I.Z. | 2012/03/14 22:52 | URL | ≫ EDIT

I.Z.さん

はじめまして。コメントありがとうございます。
私も、震災直後には赤十字社を通じていくらか寄付したりもしたのですが、それが遅々として被災地に行き渡らないとか、政府が介入を始めたとかで幻滅し、あとは自分で現地に入る方法に変えました。
今回は全く寄付はせず、海浜鉄道のグッズを買ったり、温泉に入ったり、食事をしたりしただけです。ここは被災地とはいえ、津波で一切合切流されたわけではなく、街そのものは残りましたので、普通に客として立ち寄ることに意味があると思います。地元民にしてみれば、寄付金以上に、自ら働いて得たお金の方が嬉しいに決まっています。
そういうことを、おかしなキャッチフレーズからではなく、自然な気持ちからしていくことが大事なんでしょうね。

| イノテツ | 2012/03/16 00:56 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://tetsudo.blog114.fc2.com/tb.php/1152-004d21aa

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT