夏生まる

公園内にあった見事な躑躅

公園内の林下に咲いていた山吹草
よく見られる山吹はバラ科だが、
山吹草はケシ科で、花弁が5枚の
山吹に対して、山吹草は4枚
三鷹といえば太宰治だが、その井心亭の庭にも太宰が植えたというサルスベリの木が移植されていて、その木に「太宰の木」というプレートが下げられていた。
太宰は一時期千葉県の船橋にも住んでいたことがあり、その旧居跡に、太宰が植えたという夾竹桃の木が今でもある。
太宰は木を植えるのが好きだったのだろうか。
船橋時代の太宰は薬物中毒のひどかった頃だったそうだが、それでも木を植える余裕があったのだと思うと少し救われる思いがする。
それはともかく、井の頭公園はかなり広大でありながら、喫煙コーナーが一ヶ所も設置されていなかった。仕方なく、公園内にいくつかある飲食店に入り、そのテラス席で(テラスは喫煙OKとのことで)ソフトクリームを食べながらタバコを喫った。
まるで、タバコを喫う人間は来るなと言わんばかりのその高姿勢ぶりは恐れ入谷の鬼子母神だ。
ところで、私は雑司が谷の鬼子母神にはお参りに行ったことがあるものの、入谷の鬼子母神にはまだ行ったことがない、と、そんなことはどうでもいいのだが、庭に面して2面に縁側が配され、床の間に「日々是好日」の額が下げられた典雅な茶室で、その日私は、
夏生まれその日暮らしの日々是好日
武蔵野を緑に染めて夏生まる
の2句を詠んだ。
2句目のほうは、ちょっと“俳句しすぎ”ていて面白みに欠けると自分では思っていたのだが、意外にも好評だった。

上の写真は4月のはじめ頃に鎌倉円覚寺で撮ったものだが、こういうのを見ると、まさに「夏が生まれる」というのが実感できる。
間もなく立夏。
季節は春から夏に移り変わろうとしている(タラ坊)。
| 未分類 | 10:54 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑
体の弱い私にとって、夏は体力を消耗し、地球上に生きるのに適していない生命体だと実感させられる鬱な季節です(こんなのばっかり)。ですが、父にオクラの種をもらったのを機会に調べてみると、丈夫な夏野菜らしく、しかも葵系の見事な花を咲かせるとか。種まきの時期はもうしばらく後ですが、今から楽しみです。草丈もかなりになるようなので、今年のグリーンカーテンはオクラでいってみようかと思っています。
「太宰治」と聞くだけで気分が悪くなるほど嫌いなのですが、作品はけっこう好きなんですよね。発作的に死にたくなるので、うかつに読めませんが('A`) それはそれとして、いい処があるんですね。最近は偶然にも地図を作る仕事が多くて、作業していて行きたいなあと思ったのが玉川上水でした。機会を作って散歩してみたいですね。どれ、私も一句。
猫瓶に猿酒醸す泡の音
「猿酒」は本来秋の季語ですが、現代では、暖かくなってくるにつれて勢いを増す発酵の泡に季節を感じるわけです。勿論自家醸造ですから、アルコール度1%を越えてはいけません |∀・)
| イノテツ | 2012/05/03 19:49 | URL |