きまぐれ 鉄道日和

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鉄道と文学:君はどう生きるか


 タラ坊さんの企画、「鉄道と文学」で話をしたい。というか、最近、たまたま読んだ本に、鉄道に関する記述があっただけなのだが...

 「君はどう生きるか」というタイトルで、中学生のコペル君という主人公を通して人の生き方を説いたもので、中高校生向けに書かれた本だが、50のおっさんが読んでも感動した。

 amazonの岩波文庫の中でいまだに一位になっていたりするだけのことはある。ただ、本自体の感想に関しては、amazonにさんざん書かれているので省略する。


鉄道に関する部分は
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p133 

君は昨年の夏、お母さんや僕といっしょに房州に行ったとき、両国の停車場を出てからしばらくの間、高架線の上から見下ろす、本所区、城東区一帯の土地に、大小様々な煙突が林のように立ちならんで、もうもうと煙を吐き出していた光景を覚えているかしら。

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この本が書かれたのが1937年というから第二次大戦のちょっと前である。両国は私の子供の頃に両親とともに南房総に帰省するときに毎年使った駅だ。1960年代後半から1970年代にかけてだが、そのころは本所、城東にとどまらず、私の住んでいた埼玉南部から両国のあたりまで全部スモッグだらけ煙突だらけだった気がする。

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暑い夏だった。グラグラを眼がくらむような夏の空の下に、隙間もなくびっしりと屋根が並んで、その間から突き出ている無数の煙突は、はるかに地平線のほうまで続いていた。
熱い風が、その上を通って、汽車の中まで吹き込んできた。君は両国を出るとすぐ、もうアイスクリームが食べたいといいだしたね。

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 たしかにいつも暑かった。夏休みの帰省ということもあるし、その当時は冷房車がまたほんの一部しかなかったこともある。この主人公の乗っていた列車はSLだと思われるが、私の頃はディーゼル気動車だった。

 特急のキハ181(だと思う)も走ってはいたのだが、親父のボーナスがいいときだけ乗らせてもらえたので、一回くらいしか記憶がない。いつも使うのはキハ58あたりで、冷房の利きが悪くて暑いのなんの、冷房無しの車両にあたってしまって、さんざんな目にあったこともある。

C_0663_20101208112619.jpg
この列車に乗りたかった!



 さらにこのあたりの街全体がごちゃごちゃしていて暑苦しい感じだった。私が生まれるだいぶ前から同じような光景だったんだなぁと思って、おーそうだったのかーと思ったりした。


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それから、東京の街を出てひろびろとした青田を見渡すようになって僕たちはやっと涼しい風を感じ、ホッと息をついた。
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 ここも記憶とぴったりと符合する。この本から30年後は千葉市あたりまで宅地化が進んでいて、木更津市のあたりからやっと青田が広がっていたような気がする。でも、くそ暑い中を通り抜けて広々とした青田や空を見ると心底ホッとしたものである。

 本書は、多くの人が感想文に書いているとおり、人生の深い話をさらりとしたわかりやすい文章で書いており感動する。そのメインストーリーとはほとんど関係ない部分だが、つい懐かしく取り上げた次第(アホキ)



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| 未分類 | 11:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

おお、読んでて煙たくなってきますね。煙突や煙が、現在のようにいわば牧歌的なものではないのが、昨日の私のネタと対照的で面白いです。
鉄道趣味という点で最も恵まれていたのは団塊の世代です。それでも、アホキさんの「ちっ、キハ58か」というのも、今や罰当たりとしか言いようがない思考ですw
現在ではカメラが良くなり、綺麗な絵を撮れるようになりましたが、反面、車両が破滅的にしょぼくなりました。今回の改正で、房総の普通列車は209系がメインとなったようです。乗ってしまうと窓が大きく冷房も効いており快適ですが、絵的にきついのは否めず、こうした昔の描写に触れると、本当に羨ましくなります。

| イノテツ | 2010/12/08 11:42 | URL |

イノテツさん

あの当時は公害で大変でしたからね。まさに昭和の臭い(匂いではなくて)です。

形式は分からないんですが、キハ58のさらにその下に鈍行列車があって、これがひどかったですw。 やたらあちこちで特急や急行待ちがあって、炎天下全く冷房無しの車両の中で待たされるんですよ。
でも、たしかに今の列車に比べて絵になっていたんだろうなとは思います。くそー、撮っておけばよかったw








| アホキ | 2010/12/08 12:05 | URL |

私は子どもの頃、夏になるといつも富浦へ行っていましたが、あの頃のことですから、ディーゼル機関車だったと思いますが、「君たちはどう生きるか」の文章を読んでいて、窓から吹き込んでくる、草の匂いを含んだ風の匂いとか、そういうものが甦ってきました。
私たちは、いわゆるイベント列車ではなく、定期運行されていたSLに乗った最後の世代ではないかと思いますが、富浦へ行った時は、SLに乗った記憶はありません。
よさそうな本で、私も読んでみたくなりました。

| タラ坊 | 2010/12/08 18:37 | URL |

富浦でしたか、
じゃあけっこうこの本の記述と重なりますね
富浦のあたりまでいくと、草の匂いを含んだ風とか
列車に吹き込んでくるんですよね。
私は千倉というさらに南に駅だったので、さらに濃厚でした

この本はお薦めですよ。
できれば、こちらのリンクから買っていただけると
小銭が入ってきますw



| アホキ | 2010/12/08 18:51 | URL |















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