きまぐれ 鉄道日和

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誰でも分かる(かもしれない)EV値 2

 最近思うのは、ものごとを習得しようと思ったら、動機が必要だということだ。どんなに役に立つ話を聞いても動機がないと通り抜けていくだけでまったく役に立たない。私がEVの話を聞いたのは大学の時だったが、やはり全くピンと来ていなかった。
教授のほうはやたらとテンションをあげて、「EVは便利だ!」と叫んでいたのだが、聞いている方はしらーとした空気が流れていた。

 それから20数年経って自分でカメラを持ってあちこち歩いて、うまく撮れなくて、ここを撮るにはどうしたらいいんだ? という動機ができたとき、はじめてEVの有用性を思い知った。

 まあ、そんなわけで、動機のない人には、私が20数年前に出会った大学の先生みたいな事になってしまうんだろうなぁとか思いつつ、いつか誰かに役に立つこともあるのではないかと思いつつ、書き続けてしまうのだ。


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 EV値の計算は、プラスとマイナスで簡単な足し算をするだけなのだが、実際には、例えばシャッター速度1/1000とか1/128、絞りF:2.8とか5.6といった数字をEV値に変換する部分が大変だ。対数計算になるので関数電卓でも持っていない限り現場で使うのは不可能だ。そこで簡単な覚え方を紹介しよう。

ev4.jpg

 図 EVの全体像、EV値になったあとの計算は驚くほど簡単だが、実際はEVに変換する部分(緑の矢印)が大変なのだ!





●シャッター速度
シャッター速度については下表のような関係がある

ss_20110130083451.jpg

この表を全部頭にたたき込んでいただければ、それで完了! というのは冗談だが、この中で1つだけ覚えるとしたら 1/1000がEV=10の部分だ。実際、鉄道撮影ではこの1/1000秒前後が最もよく使うシャッター速度である。

あとはシャッター速度が半分になるごとにEVを減らし、逆なら増やすということで指折り数えていく。

例えばシャッター速度1/4000なら1/1000からはじめて、1/2000で1つ、1/4000で2つ指を折る。1/1000はEV=10なので、指の2を足して12という具合だ。

hands.jpg


逆に1/125なら、1/500で1つ、1/250で2つ、1/125で3つ指を折って、10から指の3を引いて7になる。

こんな感じで1/1000の周囲のEVプラスマイナス5位は対応できる。
LOGの出てくる対数計算を、指を折るという超原始的な方法でやってしまうことに注目していただきたい。


●絞り

sb.jpg

絞りについては表のような関係がある。絞りは面積なので、ルート2倍ずつの数字の列になっている。数字の列を見ると、うっと思ってしまうかも知れないが、1つ飛ばしで見るとかならず2倍2倍になっている。例えば1.4の次の次は2.8、その次の次は5.6といった感じになっている

ここで、覚えるならEV=2だ。
これはそのままF:2がEV=2なので覚えやすい。
実際クリティカルな撮影ではこのF:2のEV=2が役に立つ。

また、よくみるとF:1.4からF:5.6まではF値の最初の1桁がそのままEV値になっているモノが多い。F:2.8はEV=3なので四捨五入する感じになるが、それ以外は小数点以下を切り捨てればそのままEV値になってしまう。もちろんF:8以降は通用しないのだが、実際EV値を使うような厳しい撮影条件というのは、このF:1.4~F:5.6あたりまでのことが多い。


●ISO
ISOは一番簡単だ。実際に使う範囲は1600くらいまでなので、指を折って数えていけばよく、覚えることはないだろう。まあISO:800がEV=3くらいはよく使うところなので、覚えていてもいいかもしれない。
注意してほしいのはISO:100がEV=1と勘違いしやすいことだ。ISO:100は基準なのでEV的にはプラスもマイナスもされないゼロなのである。

iso.jpg


●カメラに入ってくる光
カメラに入ってくる光については

晴れだとEV=15前後、曇りも12前後、朝夕は9前後、室内は6前後となる。

実際はこの数字プラスマイナス2くらいとなる。
雪の日の晴れだとか山の上の晴れなど強烈に明るい場所ではEV=16になることもある。逆に少し雲があるような晴れだとEV=14とかEV=13くらいまで落ちることもある。

また、室内はかなりEV値の幅が広い。暗視カメラじゃないと撮れないような暗い室内もあれば、東京ドームのようなかなり明るい室内まであるので、もう少し広めで考えていただきたい。
さらに、朝夕といってもブルーモーメントまで含めると、やはりもう少し幅が広くなる。私の経験ではブルーモーメントの時間帯ではEV=6だったことがある。
まあこのへんは大目に見ていただくとして、中心の数字はこんな感じになる。


out.jpg

これは、晴れの15だけ覚えて置いて、あとは曇り、朝夕、室内で3ずつ引いていくと覚えやすい。ちなみに晴れの15は「晴れたらいこう(15)」といった語呂合わせで覚えると楽だ。


●まとめ
 覚えやすくて、よく使うところを足がかりにして、光量が2倍2倍となっている関係性を使って指を折りながら計算するとLOGなどを使わなくてもEV値に変換できる。

 最低限、それぞれ一個だけ覚えるなら1/1000のEV10、絞りF2 EV=2、それに晴れのEV=15がよく使うので、おすすめだ。


シャッター速度 1/1000  EV=10
絞り       F:2   EV=2
カメラに入る光  晴れ  EV=15


 このEVを駆使できるようになると、撮影の幅が広がってきて、いままであきらめていたモノが撮れるようになってくる。あるいはどうしたら撮れるのか(そもそも無理な場所なのか、レンズを変えれば撮れるのか、の判断まで含めて)の見通しが立つようになってくるのでご活用いただければ幸いだ。(アホキ)


おまけ:2倍2倍の高見山のCM
http://www.youtube.com/watch?v=ILUjOpCixBE&feature=related
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COMMENT

「ものごとを習得しようと思ったら、動機が必要」というのは、確かにその通りですね。
昔、写植の1Q1H0.25ミリとか、割付計算を覚えたのも必要があったからで(デジタル化によって無用の知識にはなってしまいましたが)、必要がなければ覚えなかっただろうと思います。
余計なことながら、私が参加している句会は、もう10年も続いているのですが、いまだに句会をやるたび、「どうやるんだっけ?」となります。誰も覚えようという気がないないからですが、やっているうちに、なんとなく進行していくので、それでいいかとみんなが思っているからでしょう。

| タラ坊 | 2011/01/30 11:13 | URL |

1Q1H0.25ミリなんていうのは、むしろデザイナー必須の知識へと移行しましたね。動機が必要、というのは全くその通りだと思います。

さて、今回の表を見ると、かなり霞がとれてきた気がします♪ プラス要因とマイナス要因の数値を一致させるべく、表を念頭に設定をいじればいいのですね。これらの表や図などを「大図解 これがEV値だ!」という感じで一枚にまとめてカメラバッグなどにしのばせておけば、現場で使えるカンニングペーパーになりそうです。
こうしてみると、「カメラに入ってくる光」というのだけが不確定要因なんですね。しっかりやるには測光器が要るんでしょうか。
何にしろ、これが分かった上で、わざと数字をずらしたりして、表現を楽しんだりできそうですね。

| イノテツ | 2011/01/30 17:11 | URL |

タラ坊さん

人にはそれぞれ、これをやりたいっていう動機があって
そこさえ明確なら、知識はわりと自然に入ってきてしまう
ものですが、逆に大してやりたくないことに対して
知識を押し込まれると、うんざりしてしまうものです。

タラ坊さんには後者だったのではないかと思います。
若干書き残したこともあるので、もう一回くらい
やるかも知れませんが、適当に流してくださいw



イノテツさん

たしかに、カンニングペーパー的に表を作って貼っておくのが一番実用的かも知れません。カメラに入ってくる光なんですが、昔は測光器を使ってました。いまは、カメラ自身が
測光器になります。
たとえば、列車がやってくる前にカメラ任せの露出で撮ると、シャッター速度やISO、絞りなんかのデータも記録されますが、ここから逆算してカメラに入ってきた光の量が分かるというわけです。
でもって、やってくる列車や距離、レンズなんかで、必要なシャッター速度が決まるので、もう一度EVをどう割り振るか計算しなおすといった感じになります。















| アホキ | 2011/01/30 18:54 | URL |

なるほど、逆算すればいいわけか。
昔、カメラマンの仕事に同行したとき、彼は盛んに測光器を使っていました。きっと今では計算しているんでしょうね。
これまでは、PLフィルタを外す→ISOを上げる→流し撮りに走る→構図を妥協する→諦める、という対応しかなかったですが、もう少し適切な対応の仕方がみつけられるかもしれませんね。

| イノテツ | 2011/01/30 21:02 | URL |

>列車がやってくる前にカメラ任せの露出で撮ると、シャッター速度やISO、絞りなんかのデータも記録されますが、ここから逆算してカメラに入ってきた光の量が分かる

これは目から鱗ですね。
測光器なんかなくてもカメラ自体で光の量を測れる!
これは鉄道に限らず全てのシーンで使える基本ですね。
試し撮りをして光の量を測ってから考える作業がしたくなりました。
まずはカンニングペーパーの数値を頭に叩き込みます。

| まぶりん麻呂。 | 2011/02/05 09:18 | URL |

コメントありがとうございます。

イノテツさんのコメントで、私の方は
逆にどこがわかりにくかったのか、説明が足りなかった
のかが、わかりました。
まぷりん麻呂。さんのコメントにも背中を押され
本日、新しく記事をアップしましたのでご覧くださいませ。






| アホキ | 2011/02/05 11:40 | URL |















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